お酒の雑学(健康) ・お酒を飲んでいる最中には体が脱水状態になる

2019.08.28

飲んだお酒のアルコールによる利尿は
飲んだお酒の水分が
吸収・排泄されているのではありません。
からだには利尿を抑えこむ
「抗利尿ホルモン」というものがあります。
普段は「抗利尿ホルモン」の活動で
尿の量を減らすことで
体内の水分量が一定に保たれています。
お酒のアルコールには
この「抗利尿ホルモン」の活動を
抑制する効果があるので
必要以上にたくさん尿が出てしまうのです。
 
抗利尿ホルモン抑制によって排泄されるのが
まず「血液中の水分」です。
次に 血液中の水分の減少から
血液の浸透圧上昇により
血管に「体液の水分」が移動します。
小腸で吸収された水分が排泄されるのは
飲んだお酒の水分が吸収されるまでに
タイムラグがあるため
さらにその後です。
つまりお酒を「飲んで」いるのに
身体は脱水状態となりやすいのです。
 
飲酒中などで身体が火照った感じがしたり
熱く感じるのが
軽い脱水症状を起こしているというサイン。
かといって一度に大量に水分補給すると
食中食後では 胃が食べ物を消化するため
活発に動いている状態なので
水分も吸収しやすい状態にあります。
身体に水分をため込みやすくなっている状態と言えます。
大量の水を飲ことで
「むくみ」の原因になる他
胃液が薄まってしまい
消化を妨げる原因にもなってしまいます。
一度に飲む水の量は
コップ1杯程度(150~200ml)が適当でしょう。
飲酒の合間にチビチビと
水分補給するのがよいと思われます。
 
冷たい水を飲むのは
身体を冷やすだけでなく
胃腸に負担をかける要因にもなってしまいます。
水分補給には
白湯などの
常温以上の温かい飲み物がおすすめです。
ただしカフェインには利尿作用があるので
カフェインが含まれている
緑茶やコーヒーを飲んでも
十分な水分補給にはならないこともあります。
 
水分の少ない度数の高いお酒を飲むと
「利尿による脱水症状」が発生しやすくなります。
また ビールは
アルコールの抗利尿ホルモンの抑制の他
含まれているカリウムが
新陳代謝を活発にさせる効果があり
他のお酒より利尿作用は強く出ます。
 
飲み会で
トイレが近くなることを気にして
水分を摂取する量を減らしてしまう人がいますが
利尿効果の低いお酒に切り替えたり
スープなど料理からでも
積極的に水分を取ることが大切です。
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