お酒の雑学(健康) ・「酔い」とは脳の「麻痺」

2019.08.28

お酒のアルコールが
脳に達したことにより
脳に「麻痺」がおこり
脳の機能が欠落する
これが「酔い」です。
 
お酒を飲んだ時
お酒のアルコールは
胃と小腸で吸収されて
血液中に溶け込みます。
アルコールを含んだ血液は
「門脈」という太い静脈を通って
肝臓に送られていきます。
肝臓は体内に取り込まれた毒物を
解毒(分解)する臓器です。
アルコールも「毒物」として扱われます。
肝臓で分解され無毒化されていくのですが
肝臓が分解できる量は限られています。
アルコールの大半はそのまま血液に残り
心臓を経由して全身に送られます。
 
お酒を飲んだ時、最初に麻痺するのは
「大脳新皮質」。
「大脳新皮質」とは
人間らしい行動の基礎となる
理性や判断力・想像力などを
司(つかさど)る所です。
「大脳新皮質」の機能が落ちると
人間の持つ生物本来の本能が
表に出やすくなります。
酔うと
その人の持つ本来の本性
絡んでくる
感情的になる
攻撃的になる等の様子が見えてきます。
次に「小脳」が麻痺してきます。
「小脳」は運動を司る場所。
「小脳」が麻痺すると千鳥足になってきます。
次に「海馬」が麻痺。
「海馬」は記憶を司りますので
「海馬」が麻痺すると
飲んでいる時の記憶の定着が出来なくなり
「記憶がなくなる」ということになります。
 
急性アルコール中毒
飲み続けて
血液中のアルコール濃度が上昇していくと
最後に「脳幹」が麻痺します。
「脳幹」は生命維持の機能を司ります。
脳幹が麻痺してしまうと
体温が維持できなくなってしまい
最終的には呼吸と心臓が停止します。
いわゆる急性アルコール中毒です。
 
脳幹の麻痺は
非常に危険な状態といえます。
意識を失ってしまったり
呼びかけにも反応しない場合
最悪の事態の一歩手前です。
 
気をつけなければいけないのは
お酒を飲んでから
脳にアルコールが届くまでに
タイムラグがあることです。
倒れている間にも
血液中のアルコール濃度が上昇していき
脳の麻痺が進行する可能性が多々あるので
救急車の要請も考えてください。
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