日本酒の雑学 ・ひやおろし、秋あがりは季節限定、秋にしか味わえない日本酒

2019.08.20

「ひやおろし・秋あがり」は
秋にしか飲めないお酒。
 
春先に出来上がった日本酒を
貯蔵前に一度火入れをします。
そして暑い夏の間は
涼しい蔵のなかで貯蔵します。
9月になって
日中の気温が下がってきて落ち着いた頃
出荷されます。
 
そのときの日本酒の温度は
外の気温と同じ位です。
つまり「ひや(常温)」の状態です。
 
「ひや(常温)」のまま
「卸す(おろす)」(出荷)なので
「ひやおろし」と呼ばれるようになったのです。
 
「ひやおろし」は「生詰め」のお酒です。
日本酒は通常
「火入れ」と呼ばれる加熱処理を
貯蔵前に一度、出荷する前に一度の
二度行います。
火入れをすることにより
日本酒の品質が安定して
長期保存が可能になります。
 
「ひやおろし」は
春、貯蔵前に一度火入れを行って劣化を防ぎ
貯蔵後、出荷の時には
火入れを行なわない
「生詰め」のお酒です。
瓶詰めの時に火入れを行わないことで
「生」の味わいが堪能できます。
 
ほどよく熟成された
「ひやおろし」の特徴は
穏やかな香り と
まろやかな味わい。
 
また 夏の間涼しい場所で熟成され
秋になって味わいが丸みを帯びてきて
酒質が向上する と言うことで
「秋あがり」とも呼ばれます。
そして さらに瓶のなかでも
ゆっくりと熟成がすすみますので
秋から冬へとも
味わいが よりまろやかに変化していきます。
 
「ひやおろし」は
よく冷やして(冷たくして)飲めば
さわやかな スッキリした味わいが楽しめます。
 
40度程の「ぬる燗」で飲めば
ひと夏をかけて熟成された
「ひやおろし」のコク
旨味がしっかりと味わえます。
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