日本酒の雑学 ・酒粕は栄養満点

2019.08.08

酒母・蒸米・麹・水を仕込んで
発酵させた「醪(もろみ)」を
日本酒と酒粕を分けるための
「搾り」の工程を「上槽」といいます。
 
「上槽」=「搾り」の段階には
一般的に言われるのは3つあります。
搾り始めに出てくる日本酒が「あらばしり」
あらばしりの次に出てくるのが「中汲み」
搾り終わりが「責め」
 
日本酒はほとんどが
自動圧搾機を利用して搾られます。
アコーディオン状になっている圧搾機の中に
「醪(もろみ)」を入れ
両側から圧力を加えて
お酒を搾り出すという方法です。
機械の中には
布を重ねた板が連なっている構造なので
圧力を加えて搾ることで
その板に酒粕が板状に残ります。
 
この
自動圧搾機で板に残った酒粕を
剥がす工程を「粕剥がし」といいます。
取り出された酒粕は
板状の形そのままで販売されます。
 
原料の白米に対する酒粕の重量の割合を
「粕歩合」といいます。
通常では25~30%程の酒粕の割合です。
吟醸造りでは30 ~ 40%
大吟醸では50 ~ 60%の割合です。
 
日本酒は
基本的に冬に造られます。
ですので 酒粕も
主に11月~2月に販売されます。
日本酒の種類によって
酒粕にも違いがあります。
 
吟醸酒粕
吟醸酒を製造するときに搾り出される酒粕で
強く搾らないため
日本酒の栄養価が残っています。
 
純米酒粕
純米酒を製造するときに搾り出される酒粕で
お米と米麹だけで造られるので
お米本来の味わいと旨味が感じられます。
酒粕を使用した料理造りには
純米酒粕は おすすめです。
 
「醪(もろみ)」からお酒を搾った後の
「酒粕」ですが
お米や酵母の栄養はまだたっぷり詰まっています。
タンパク質(アミノ酸)
炭水化物
食物繊維
ビタミン
ミネラルなど
酒粕には豊富に含まれています。
旨味成分もたくさん含まれているので
料理にも活用できて
料理の旨味やコクもアップします。
 
美容のための成分も
たくさん含まれています。
シミのもとになるメラニンをつくる
酵素チロシナーゼの活性を抑え
メラニンの生成を抑えるといわれているコウジ酸。
紫外線吸収、メラニン生成の抑制効果があり
美白・美容作用成分といわれるフェルラ酸。
天然の保湿成分などが含まれています。
ですので
酒粕の美容パックもおすすめです。
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