日本酒の雑学 ・精米歩合と日本酒の香りと味と

2019.06.21

日本酒の香りに
影響を与えることがあるといわれる
「精米歩合」。
 
精米歩合が高い方が
より磨いてある方が
華やかな香りの高い日本酒になる
といわれています。
精米歩合が低いものは
華やかな香りは抑えられますが
お米が本来持っている
控えめな香りになります。
 
精米歩合によって
香りが変化することがあるのは
お米に含まれる
「脂質」の量が違うから。
 
「脂質」には
実は「吟醸香」のような
フルーティで華やかな香り成分を
抑えてしまう力があるのです。
「脂質」は
お米の表層部分だけにあります。
ですから
磨けば磨くほどに
「脂質」が減って
表層から約50%磨かれれば
「脂質」がなくなるとされています。
 
華やかな香りの成分を抑えてしまう
「脂質」を取り除くという理由で
「大吟醸」の精米歩合は「50%以下」
と定められているというわけです。
 
精米歩合によっては
日本酒の味わいにも変化があります。
 
その理由としてあるのが
お米の表層部分の
「栄養素」の量です。
この 表層にある「栄養素」
多すぎれば雑味の素になってしまいますが
適量であれば
実はお酒の「旨味」の素になります。
 
精米歩合の高い
お米をたくさん磨いた日本酒では
雑味のない
すっきりとしたクリアな味わいになります。
 
精米歩合が低い日本酒では
コクがある芳醇(ほうじゅん)な味わいです。
たとえば
精米歩合70%の純米酒では
香りは抑えめですが
お米の「旨味」を特徴としたお酒になります。
 
磨く手間がかかっているため
精米歩合が高い日本酒では
値段が高価になりがちです。
高価なために
精米歩合が高い方が
「良いお酒」と思われてしまいがちですが
本来
「精米歩合」では
「香り」や「味わい」に特徴が出てきますので
飲まれる方の好みで選んでいただければ
良いと思います。
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