日本酒の雑学 ・にごり酒

2019.04.17

にごり酒は「清酒」です。
濁酒ではありません。
清酒の定義とは
「米と米麹、水を発酵させて 
こした(濾過した)もの」。
また
濁酒と表記できるものは
米と米麹、水を
発酵させただけのもの
しぼりや濾過(こし)を一切行っていない
「どぶろく」と言われるもののみです。
この「濾過」という作業を行った時点で
濁酒から清酒へと変わっていきます。
 
こし方(濾過)の違いが
にごり酒と一般的な日本酒の違いになるのですが
「こした(濾過)」という事実がありますので
にごり酒は清酒と定義されます。
この清酒で
荒く「もろみ」がこされたものが「にごり酒」。
「もろみ」が細かくこされたものが「日本酒」。
適度に「もろみ」が取り除かれ
米の濃厚な味わいが楽しめるのが
にごり酒の特徴です。
 
にごり酒は
放置しておきますと
瓶の底にもろみが沈殿します。
これを「澱(おり)」と言います。
この「澱(おり)」を
あえて溶かさず
上澄みの澄んだ部分を まず最初に飲んで
澄んだ味わいを楽しんだあと
「澱(おり)」を溶かして飲むのが
ツウの飲み方といわれます。
にごり酒を濃厚に飲みたいときは
瓶をゆっくりと傾けて
「澱(おり)」を澄んだ部分にゆっくり溶かします。
澱と絡まると
クリーミーな口当たりと味わいが楽しめます。
 
にごり酒の中で
特に活性にごり酒など
瓶の中で絶えず発酵しているので
その分 賞味期限も短くなっています。
そのため 基本は冷蔵庫に入れての保存になっていますので
冷酒として飲むのが
スタンダードと言うことになっています。
 
にごり酒は
様々なリキュールと混ぜての
カクテルも作ることができます。
にごり酒:ジンジャエール=1:1で割れば
簡単に美味しいカクテルが出来ます。
にごり酒+コーラもおすすめです。
コーヒーのリキュールで
カルーアというものがあります。
カルーアをコーヒーに変え
にごり酒とあわせ
にごり酒:コーヒー = 2:1としますと
甘さ控えめなカクテルもできます。
 
にごり酒の味は
「お米そのものの味が生きている」もの。
にごり酒はどっしりとして
濃厚で
飲み口はとろりとしています。
また、種類によってクセや特徴が大きく異なります。
自分好みのにごり酒に出会うまでには
何種類も飲み比べてみないと難しいと言われます。
ですから
好みの1本に出会えた喜びは
ひとしおのものだと言われます。
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