日本酒の雑学 ・吟醸という言葉

2019.04.10

吟醸造り、は
お酒を低温で、ゆっくりゆっくりと
発酵させて作る方法のこと。
普通酒では、最高で15度の温度で
発酵に20日間前後かけるのに
吟醸造りでは
10度以下で
発酵に30日前後かけています。
 
この「吟醸」と言う言葉。
明治時代後期から大正の時代にかけて
日本の酒造業界で生まれました。
 
もともと「謹製(きんせい)」という
言葉がありました。
「当店謹製の菓子」というように
食品などで使われます。
ご用達品と言う意味で使われていました。
わかりやすく言えば
敬意を込め、失礼のないよう、心を込めて作った
と言う感じでしょうか。
この「謹製」にならい
「謹」の字を使っての
「謹醸」と言う言い方ができたと言われます。
 
ほかに、「吟味・吟味する」と言う言い方があります。
原材料・製造方法を
「よく選ぶ」と言う意味になります。
「吟味(する)」と「醸造(する)」が組み合わさり
「吟醸」と言う言葉が生まれ
原料や醸造過程を
じっくり丹念に選んで作ったお酒を
「吟醸(酒)」とか「吟醸造り」と呼びました。
 
そして
「謹醸」と「吟醸」を比較して
言葉の響きの良い
「吟醸」が一般に使われるようになったと言います。
その後
「厳選されたお酒」を表す言葉として
使われていきました。
いまは
鑑評会の出品用クラスの
お酒を言うようになりました。
 
果実のような香り
口当たりがなめらかなのが特徴です。
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