お酒の雑学(健康) ・なぜお酒を飲むと翌日落ち込むのか

2020.01.27

精神的に落ち込んでしまう
生理的な根拠があります。
 
・体内のカリウムが不足
肝臓でアルコールが分解される時には
体内のマグネシウムが消費されます。
マグネシウムが不足すると
体内から尿への「カリウム」の排出が促進されます。
加えて飲酒による尿の量も増えますので
大量にカリウムが対外に排出されることになります。

体内のカリウムの不足は
疲労感が増す
足がつる
こむら返り
などの原因になったりします。
それよりも重要なのは
「カリウム」が不足すると
神経細胞内のカリウムが不足してしまい
神経伝達がスムーズに行かなくなります。
結果
精神的に不安定になるのです。
 
・飲酒の作用でセロトニンの分泌が減少
セロトニンは
脳内に入ると
神経伝達物質として働く物質です。

セロトニンが不足すると
・考えがまとまらない
・ネガティブ思考になる
・意欲が低下し、やる気が起きない
・積極性の低下 引きこもり願望
・不安や対人恐怖を感じやすくなる
などの現象が起きてきます。
酷くなるとうつ病の症状が出るといわれます。

※なぜ飲酒するとセロトニンが減少するのか
肝臓がアルコールを分解する時に
「ナイアシン」が消費されます。
「ナイアシン」はセロトニンの原料の
「トリプトファン」から合成される物質です。
ナイアシンが消費されることで
ナイアシンを合成するため
トリプトファンが減少し
原料が減少するので
結果、セロトニンが不足する
ということです。
 
・肝臓がアルコールの分解に全力を出すため
エネルギーが不足する

飲酒で体内にアルコールが入ると
肝臓がアルコールの分解に全力を費やします。
そのため
肝臓の他の必要かつ重要な働きである
エネルギー源
「グリコーゲン」の生産が
全く行われなくなってしまいます。
肝臓に蓄えられているグリコーゲンは
8時間で無くなってしまいます。
糖原質のグリコーゲンが無くなると
身体の細胞のエネルギー源がなくなるので
身体が疲れ切った状態になります。
活力・元気がなくなってくるので
精神的にも元気が無くなってしまうのです。
 
では、翌日の落ち込みを防ぐには

まず、この翌日の精神的な落ち込みの原因は
なんといっても「飲み過ぎ」です。
まずは飲み過ぎないようにしましょう。
 
そのほかに、考えられる方法としては

・カリウムをたくさん含む食べ物を食す
カリウムが不足しないように
お酒のつまみに
カリウムを多く含む食べ物を選ぶようにします。
パセリ
昆布
わかめ
アーモンド
ピーナッツ
ニンニク
ほうれん草
サツマイモ
ジャガイモ
セロリ
タケノコ
するめ
リンゴ

柑橘類  など。
お酒を飲んだ後で
リンゴや柿などのフルーツを食べるのが
酔い覚ましだけでなく
翌日の落ち込み防止にも効果的です。
 
・セロトニンを増やす
セロトニンの原料は
トリプトファンというアミノ酸です。
このトリプトファンは
肉や魚などのタンパク質に多く含まれています。
お酒の席では
肉や魚もしっかり食べるようにします。

翌日朝起きた時
カーテンを開けて日光を浴びるようにします。
日光を浴びることで
セロトニンの分泌が活性化します。
日光を浴びながら少しでも身体を動かすことで
セロトニンの分泌は増加します。
また
充分な睡眠を取ることでも
セロトニンは増加します。
二度寝して元気が出てきたら起きる
という方法もあります。
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