日本酒の雑学 ・贈るお酒の「本数」にマナー有り

2019.10.28

日本酒は昔から
お祝いの日の贈答品としても使われてきました。
“お清め”としても使われる日本酒ですが
その中で
相手に贈る「お酒の本数」にマナーも発生しました。
日本酒をお祝いで贈るときには
本数とサイズに注意が必要です。
 
古くは「一升の角樽(つのだる)」に入れて
贈ることが通例であったようです。
今では
日本酒を一升瓶で贈る時は
1本だけでなく
2本セットにして贈る事が多いようです。
2本の酒瓶を紐でまとめた「2本縛り」や
「2本括り」と呼ばれる姿が
角樽にシルエットが似ているとのことで
日本酒の瓶を2本、紐でくくるもの
つまりは
贈るのに一番よいとされるのが
2本 と言うことになっています。
 
一般的には
お祝いごとの贈り物の数は
「奇数」が好まれます。
「偶数」はあまり好まれないと言われます。
これは
中国の陰陽思想から
奇数が「積極性を表す陽の数字」
偶数が「陽の当たらない陰の数字」
とされていたからだと言われます。
気をつけるべきは
4本と9本。その言葉の響きから
“死”や“苦”を想起させるので
避けるのがマナーです。
偶数でも 8 は末広がりの数字なので
よしとされる場合もあります。
 
贈る日本酒のサイズについては
お祝い事の内容によって
古くからのしきたりや形式に
注意しておく必要があります。
結納の挨拶の時には
一升瓶以上の日本酒が適切です。
これには意味があって
「一升」を「一生」とかけて
両家の末永い縁を願うということです。
同じ理由で
開店祝いや起業
新築祝いにも同じく一升瓶が好まれます。
 
日本酒には
お祝い事にふさわしい
縁起のよい銘柄や
おめでたい言葉が入っている
銘柄も多くあります。
 
しかし
日本酒を贈る大前提として
贈る相手が日本酒が好きなのかどうかを
リサーチしておくこと。
せっかく贈っても
相手が日本酒を飲めないのであれば
しょうがありません。
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